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ジョン・マカフィー
ネットセキュリティ界の狂犬

投稿時間: 22:55, 09/08/2023

 世界的に有名な会社を設立し、何億ドルも稼ぐというサクセスストーリーから、刑務所生活まですべてを味わったジョン・マカフィー。今回は2NFと共に、まるで奇妙な映画のようなネットセキュリティ専門家の彼の人生に迫りましょう。

<目次>

ウイルス対策ソフトウェアで人生が一変

 ジョン・マカフィーは1945年、アメリカとイギリスの血を引いて誕生しました。父は重度のアルコール依存症で、マカフィーが15歳の時に自殺してしまいます。父親の死によって彼の幼少期は苦難が絶えませんでした。それでも彼はアメリカ、ロアノーク・カレッジで数学の学士号を取得します。

 若い頃、マカフィーはアルコールや麻薬の中毒になりながらも、ずば抜けた技術や知識のおかげで仕事には困りませんでした。彼は在学中に新聞配達の会社を立ち上げ、ミズーリ・パシフィック、その後はNASA、ゼロックス、ロッキードなどに務めます。


ジョン・マカフィーの人生は奇妙な話と不可解なアクションの連続である。写真: BI

 1980年頃からマカフィーは“ウイルス”と呼ばれる悪質なコードを発見し、同時にそのウイルスのリスクは時間と共に倍増していくと予想します。彼はウイルス対策ソフトウェアの開発を手掛け始め、1987年にMcAfee Associates社を設立します。

 彼の予想は的中し、数年後パソコンウイルスは各地に広まったため、McAfee Associatesは数百万ドルの企業への階段を駆け上っていきました。その数年後、マカフィーは会社内の自分の株をすべて売り、1996年には1億ドルを回収しました。

 ところが、麻薬や酒に溺れた彼の生活は安定することを知りません。飲酒、麻薬使用や同僚に売るなどをする姿が度々見られました。

 しかしながら、彼の人生はこれだけでは終わりません。彼の人生のクライマックスは、自身が築いた会社を去ることを決めた後から始まるのです。


マカフィーはキューバの客船でアメリカ大統領選挙に出馬を決める。写真:Reuters

セキュリティー界の伝説と呼ばれた男の転落人生

 2008年には彼の生活は堕落してゆき、1億ドルあった財産はたったの400万ドルに。マカフィーは9棟の家、航空機隊、芸術作品などを売却します。

 アメリカに所有していた土地も売り払い、天然の抗生物質の研究に取り組むため、彼は中央アメリカのベリーズへと移ります。そして、微生物学者のアリソンアドニージョの助力を得てQuorumex社を立ち上げます。

 マカフィーは自宅に実験室を作りますが、その自宅は以前、麻薬製造目的で使用疑惑によって当局に検査されていました。それからというもの、当局によって様々な罪で告発されるようになります。

 2012年、自宅近くの人物が銃殺され、マカフィーは容疑者とされます。彼はベリーズ政府による聴取の後逃亡を決意し、ベリーズ政府の汚職の証拠があると宣言します。

 マカフィーはグアテマラへ逃亡することを決めますが、違法入国のため拒否され、ベリーズに送還されました。その後、拘留中に心臓の痛みを訴え、アメリカに戻ることになります。そして父親の故郷に帰って1日、彼は36歳年下の妻に出会うのでした。

老いへの悪ふざけ

 2013年、マカフィーは自ら開発したマカフィーウイルス対策ソフトウェアを“惑星一劣っている”と発言し、“マカフィーアンチウィルスを分解するには”という題名のビデオを公開します。このビデオは大麻や銃の使用も揶揄しています。


“マカフィーアンチウィルスを分解するには”のビデオの一コマ

 2015年にはサイバー党を立党し、大統領選挙に出馬することを表明します。そうするのも束の間、彼は自ら立ち上げた党を脱党し、共和党に入ります。

 2016年、MGT Capital Investments社の社長となるも、その後すぐに辞任。

 マカフィーは仮想通貨をかなり支持しており、2018年には自信のTwitterに“2020年にビットコインが10万ドルに達しなければ、自ら『貴重な財産』を食べる”とツイートします。また、自身はをハッカーたちの狙いの的であるとし、全ての作業パソコンをアウトソーシングし、IPアドレスを1日に何度も変えていました。

 “自ら『貴重な財産』を食べる“という宣言は調査されることになります。アメリカ連邦捜査局(FBI)局長、ウィリアム.F. スウィーニーは、マカフィーとワトソンは巧妙かつ悪質な手口を使い、暗号通貨への投資を呼びかけたとしました。

 マカフィーは8年に及ぶ脱税と過去の薬物使用を公表します。銃の使用によりドミニカ共和国で4日拘束され、釈放後にロンドンへ渡ります。

 2019年にはアルミ箔と金属に完全に覆われた部屋へと移り、またしても大統領選挙に名乗りを挙げます。

 74歳になっても彼は司法省の手配を潜り抜け、数百万のフォロワーにむけて居場所を紹介するツイートを忘れません。

 3月初旬、詐欺と資金洗浄を告発され、アメリカ、マンハッタン連邦裁判所において訴追されます。

 それに対し、マカフィーはスペインの獄中で、これらの告発は根拠がないとしています。3月18日には“私はアメリカが暗号通貨を弾圧するための生贄のように使われている。これはすべての暗号通貨への攻撃だ。これは真実である。”と個人のTwitterに投稿しています。

 マカフィーは、多くの才能あればそれだけたくさんの弊害がある、ということをその身をもって物語っています。パソコンプログラマーであり、経営者であり、富豪であり、大統領候補者でもあった彼は、ICOにおける詐欺、そして脱税の罪で2020年10月5日にスペインにて逮捕されました。拘留中、アメリカへの移送を待つ中でも、彼のTwitterは注目を集め続けましたが、翌年6月、突如として彼は拘留所内でその波乱の人生に幕を閉じたのでした。

この記事は下記サイトを基に日本語に翻訳したものです。

https://zingnews.vn/chan-dung-ga-dien-mcafee-post1138760.html


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