ノーコード開発プラットフォーム
リモートワーク、電子印鑑、電子契約、、、、昨今のコロナの影響を受け、ビジネスにおいて大きな変化が生まれ、その柔軟な対応が市場で唯一生き残る道であると言っても過言ではなくなりました。消費者・社会のニーズや行動の変化と共にビジネスモデルを変えていく必要性があり、システム開発やサービス開発のスピードがより一層重視されています。このような事情を背景として、最近ノーコードに注目が集っています。本日はそのノーコード開発プラットフォームについて、２NFと共に深掘りしていきましょう！
<目次>
ノーコードとは？
ノーコードとは、ソースコードを書かずにソフトウェアを開発できるサービスで、あらかじめ決められた部品の組み合わせで機能を実現していきます。非エンジニアをターゲットとしているため、 操作が分かりやすくなっており、アプリ（モバイル、ウェブ等）を構築したいけど、コードの書き方を知らないという人でもノーコードを使えば構築も展開も可能になります。
ノーコードの利点
企業内や部署内の問題解決を目的として、IT会社が開発する時間もなく、シンプルなアプリがすぐに必要な場合はノーコードでの開発が相応しいでしょう。ノーコードのプラットフォームは大変使いやすく、研修にもそんなに時間はかからないため、組織内の誰でも開発できるようになります。これによって、企業の重要開発までに至らない内部需要にも自由に応えることができます。
1. 開発スピードが速い
開発プロセスは、ドラッグ＆ドロップ、見える化された既存のモジュールがほとんどなので、アプリ構築に時間がかかりません。チェックやテストも自動化され、開発時間削減に大きく貢献しています。
2. コスト削減
通常ディベロッパーへの費用は安いとは言えません。ノーコードはコストを抑え、腕のいいディベロッパーたちをおさえておく必要もありません。通常より短時間かつ低コストでアプリ構築が可能になります。
3. 高効率
アプリが大幅に少ない時間で開発できるため、過剰業務によるIT技術者のパンクを防ぐと同時に、アプリの完成を待つ人が減ります。これまで、何週間何か月とかかってきた作業が数時間数日で終わるようになるかもしれません。
4. 変更が簡単
今までのコードの問題は、完成した機能や性能の微調整、微修正が難しいことでした。特に馴染みのない言語の場合はより困難を極めることになります。しかしノーコードでもし何かを変更したい場合、新しいロジックを展開するだけでけでいいのです。
ノーコードの欠点
ノーコードの欠点、それは誰でもアプリが開発できてしまうため監視がきかなくなり、不適切なものが横行する可能性があることです。従って、セキュリティー面や法律面の問題、イングレーションのトラブル、リソースの過剰使用、そして技術的負債の増加が懸念されます。
詳しい短所には以下のことが挙げられます。
1. 自分のニーズにふさわしいプラットフォームを選ばなければならない
プラットフォームによってそれぞれの制限が違うため、ユーザーは使用前に自分のニーズがそれらの詳細な制約に合うかどうかの検討が必要になります。また時間と共に予定していたニーズから変わってしまう場合、現存のプラットフォームでの開発能力では対応できなくなってしまうリスクもあります。
2. 展開できるモデルに柔軟性がなく、制限がある
アプリの多様な性能構築について、多様な場合に対応するため、組み立て可能なモデルやコンポーネントを提供している開発プラットフォームは存在しません。ノーコードを使用する限り、要求されている詳しいビジネスロジックの展開が不可能な状況にぶつかることもあります。この場合、最初は“○○を作る”だったスタンスから“作れる○○を作る”に変化しなければならない、もしくは複雑でコストのかかるソリューションを使わざるをえなくなります。そうやって最終的に要件通りのアプリができあがったとしても、柔軟性に欠き、予定していたソリューションより費用がかかったものになってしまうのです。
3. コントロールが行き届かずセキュリティー問題が発生する
カスタム開発とは異なり、ノーコードを選ぶ以上はアプリコントロールについて損を被ることになります。開発テクノロジーのコントロール権がない、コントロールが不可能というのはその一部ですが、アプリの詳細を熟知していなければ、セキュリティーや信頼性の面でのリスクの発生につながります。もしノーコードプラットフォームを提供している会社が買収されたり、売却されたら？または、彼らの内部セキュリティーが侵され、ユーザーやその需要システムが攻撃されやすくなったら？これらの可能性はセキュリティー崩壊の脅威となります。
4. ソースコードを所有できない
既存のノーコード開発プラットフォームをやめる場合、ベンダーロックイン問題にぶつかることになります。これに加え、他ベンダーへの乗り換えができない、もしくは乗り換えに多額な費用がかかるなどという問題も付帯してきます。アプリの将来的な継続性は、当初のベンダー側に依存してしまうのです。よって、サービス終了や大幅な値上げなどのリスクがあり、ノーコードを提供しているサービスが使えなくなった場合の代替策を用意しておくなど、リスク対策を行っておくのが無難です。
ノーコードの使用が適する場合
ここまでノーコードの欠点を挙げてきましたが、それでもノーコードの利便性を完全否定することは難しいものがあります。特にシンプルなアプリの開発を行うときはノーコードは大変便利です。ノーコードによる開発は、多くの場合内部システムに適用され、顧客へのシステム開発の現場ではほとんど使われていません。
ノーコードが多く活用されている現場としてスタートアップ企業も挙げられます。自社のサービスを立ち上げたあとも、数日、ときには数時間の間隔でサービスをアップデートが必要になるため、経営者や非エンジニアがサービスの立ち上げやアップデートを行うことで、スキルや資金面で有利となります。
ノーコードプラットフォームの一例
Airtable
Airtableは基本的に全てに適用が可能です。スプレッドシートのようですが、様々な性能がついています。Personal CRM、コンテンツ管理、財産設計管理、コンテンツカレンダー、ユーザー研究コレクション、編集カレンダーへの使用など多様に展開できます。
Zapier
Zapierは複雑なコードなしで作業機能の自動化が可能なツールです。ユーザーのアプリと接続してデータの統合ができ、よりシステム的で組織的な作業プロセスを確立できます。
Salesforce Platform
Salesforce Platformは開発側によるクラウドアプリの構築・展開が可能となるサービスのようなものです。本プラットフォームでは、ビジネスプロセスの自動化のため必要なツールやサービスがあり、外部アプリケーションと統合できるだけでなく、ユーザーのニーズに沿ったレイアウトも提供しています。
ノーコードには利点と欠点、どちらにも注目すべきポイントがあることがわかりました。しかし、これから開発者不足が益々深刻になっていくであろう日本では、ノーコード開発プラットフォームがIT業界のパンクを和らげる重要ツールの１つになっていくのではないでしょうか。
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