ソフトウェア保守が大切な理由
電子機器や機械などと同様、ソフトウェアにも一定の周期があります。開発段階を経て使用されてきたソフトウェアがユーザーの需要に常に応え、長期的に活躍するためにはアップグレードや修理、保全を定期的に行うことが必要です。本日はそんなソフトウェア保守について見ていきましょう。
- ソフトウェア保守とは?
- ソフトウェア保守の重要性
- 一般的なソフトウェア保守の種類
- ソフトウェア保守が企業にもたらすメリット
- よくある質問
- 保守費用はどのくらい?
- 保守するタイミングは?
- 保守と保証の違いは?
- 保守を他の開発会社に移管してもよい?
- ソフトウェア・システム保守の海外委託も主流に
ソフトウェア保守とは?
ソフトウェア保守は顧客の需要に沿ってソフトウェアの修理や更新、バージョンアップを行うことです。保守を行う目的はアプリの改善や追加を実施し、最適化を図るとともに効率性を高めることです。テクノロジーの進歩に追い付き、適応するためにも、継続的なアップデートを実施する保守はソフトウェアにとって欠かせないものなのです。
同時に、ソフトウェアの運用可能期間を延ばし、ユーザーの需要に十分に応えるために、保守を行う際には適切な戦略や技術が必要になります。
ソフトウェア保守の重要性
システム全体をバージョンアップし、安定的な運用を維持するためのソフトウェア保守にはwebアプリ開発と同様に重要な役割があります。ソフトウェアの状態を見て、正しく保守することで、ソフトウェアの稼働を最適化するほか、新たな操作にも対応できるようになります。
稼働時間の維持、性能向上、新たな性能のアップデート、データ格納場所の変更など、ソフトウェア保守を行うには様々な理由がありますが、バグやエラーなどを見つけ出すだけでなく、常に企業の中心的なソリューションとして稼働するソフトウェアの運用を維持するため、企業の発展を支えることになります。
一般的なソフトウェア保守の種類
是正保守
最も一般的なものです。エラーやバグを発見し、その対応を行うことで、稼働率を向上させます。これらのエラーはユーザーが使用する中で発生するケースが多く、そのソフトウェアの開発側のサポートが必要となります。開発側からすれば、その対応の評価が開発側の評価に直結します。
予防保守
予防保守はとても重要で、ソフトウェアに今後起こるバグを発見し、システムの稼働停止などを引き起こす大きなバグの発生を未然に防いだり、ソフトウェアを守ることができます。これによって、企業が被りうる損失を回避し、水面下のエラーを減らす他、ソフトウェアの老朽化を阻止して新たな技術に適応させることができます。
適応保守
OSや付属ソフト、ハードウェア、ストレージ機能など、ソフトウェアに変更があった場合に行います。また、組織の規則や方針の変更に合わせて行う場合もあります。適応保守を通して新アプリをアップデートしたり、性能を最適化します。
完全化保守
完全化保守は最終的かつ最も重要な保守作業であり、ソフトウェアユーザーの要求や希望に沿って行われます。新規性能の作成や効率改善、ユーザーインターフェースの変更を行います。それではなぜ完全化保守が最も重要なのでしょうか?それは顧客の“痒い所”に手が届く方法だからです。顧客の利用要望通りに改善できれば、ソフトウェアはより理想的なものとなり、同時に開発側もソフトウェアの今後のアップグレード・改善の戦略の形成につながります。 また、不必要もしくは非効率な性能を廃止することもあり、その経験から開発側は市場やユーザーのトレンドにより合った製品を開発することができます。
ソフトウェア保守が企業にもたらすメリット
安定的な稼働の確保
保守によってソフトウェアが安定かつ連続的に稼働するよう保つと同時に、企業が自発的にソフトウェアに今後起こりうるバグの対策をすることによって、企業の中央システムが停止する事態を防ぐことができます。
稼働効率の改善
性能のアップグレードや追加によってシステムを一新し、ソフトウェアの稼働効率を上げることができます。その結果ソフトウェアプラットフォーム、ワークモデル、コンパイル、ハードウェアなどのシステムの改善につながり、企業のビジネス活動がより円滑に行えるようになります。
不要な機能の廃止
古い機能や、効率性の悪い性能はソフトウェアを重くするだけであり、データも増えていきます。保守を通じて古いユーザーのデータなどを削除し、その分最新の機能を追加することで、ソフトウェアは先進的なものとなり、ユーザー体験の向上につながります。
業務効率の促進
保守作業後のソフトウェアは稼働スピードが上がり、処理時間も短縮されます。読み込みの遅さや、保存容量不足、性能不足といったソフトウェアからくる業務上の問題を解決し、業務効率の向上を支えます。
このように企業や組織にとって、保守はソフトウェアに必要な作業であり、保守を怠れば様々なマイナスの影響がでます。ソフトウェアの今と未来を守り、企業の成功を支えるため、保守は不可欠なので す。
よくある質問
Q.保守費用はどのくらい?
A.ソフトウェアを完全にリニューアルする場合は費用が高くなることがあり、ソフトウェア開発費用の2/3まで上ることがあります。ソフトの性能やテクノロジーの発展状況にも依存するので、一般的に費用はソフトウェアの古さに比例するでしょう。
Q.保守するタイミングは?
A.ソフトウェアの稼働を中断させないために、頻繁な保守作業が必要になります。ソフトウェアが古くなってから保守をした場合、費用は膨れ上がるでしょう。6か月や1年といった期間で保守を定期的に行うことで、良好な稼働を維持できます。
Q.保守と保証の違いは?
A.通常、製品の購入後6か月~2年の期間は開発側の保証がつきます。その期間内であれば開発側によるソフトウェアのガイドや、設定、エラーの修正が無料で行われます。 保証期間が終了すれば保守段階に移り、それ以降発生したすべての問題やエラー修正、アップグレードなどは有料になります。
Q.保守を他の開発会社に移管してもよい?
A.他の開発会社の移管は基本的にできません。ソフトウェア保守には開発側が所有するソースコードが必要なので、全く別の開発会社に委託することはできません。ただ、サポートという形で別の会社が介入する場合もあります。
ソフトウェア・システム保守の海外委託も主流に
ソフトウェア保守は開発と同様に非常に大事なステップであり、定期的かつ頻繁な保守作業が必要です。また、保守には通常そのシステムを開発した会社が担うので、開発を行う際はしっかり開発を委託する会社を見極めなければなりません。
近年ではソフトウェアまたはシステム保守の費用を抑えるために、ベトナム、ミャンマー、フィリピンなど海外のオフショア開発会社に委託する傾向があります。その中でもベトナムは、共通する文化が多く、日本企業に特に好まれている国となっています。2NFソフトウェアは2012年より日本企業のアウトソーシング業務を受託を開始し、ブランドを確立してきました。ソフトウェアの保守や開発を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。